12月3日付の日経産業新聞『Smart Times』にキャリアチェンジサロン代表田中が寄稿した記事が掲載されました
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「健康寿命」を延ばす 日本経済新聞電子版（nikkei.com）
※今回のコラムでは、株式会社Link Function Project（福岡県福岡市）
代表取締役坪井望さんをご紹介しております。
＜記事本文より＞
健康寿命の延伸を図り日本から世界を元気にする」を企業理念として掲げ、整体・運動・食事・栄養・メンタルケアのトータルサポート店舗事業を展開するのは、株式会社Link Function Project（福岡県福岡市）代表取締役坪井望さん。坪井さんがこの事業にたどり着くまでには数々の紆余曲折があった。
大学在学時に、スノーボードのプロを目指し、ニュージーランドなどに行き一年中滑れる環境で練習に励んでいる中、膝の靱帯を断裂し手術を受けることに。プロは断念するも、その際に受けたリハビリがきっかけで、理学療法士の資格を取って、けがや病気によって障害を負った人を社会復帰させる仕事をしたいと考える。しかし、私立大学の後に専門学校に行くのは、金銭的負担が大きいため、親に言い出せず、夢はあきらめて親に勧められた公務員試験を受けて刑務官となる。
そして、刑務官として勤務し、27歳となった坪井さんに大きな転機が訪れる。それは、スノーボード仲間が首の骨を折り全身に麻痺が残る状態となったこと。人生は一度きりでいつ死ぬかもわからないことを体感した坪井さんに、理学療法士への想いが再燃。周囲の反対を押し切り刑務官を退職し、理学療法士の専門学校に入学。
そして、念願の理学療法士資格取得後、整形外科病院に勤務。知識と技術の研鑽に励みながら多くの患者さんに接する中で、次のような後悔の言葉を多く聞くようになる。それは、「前からちゃんとケアしておけば良かった」「通院の毎日で残りの人生が終わってしまいそう」など。坪井さんは、そのような言葉を聞くたびに、もっと前の段階から予防的な関わりをして、自分の体が取り返しのつかなくなる前にケアをする文化を創っていきたいと考えるようになる。
さらに、ヘルスケア産業において運動や食事に関連したコンテンツが沢山あるものの、個々人の健康寿命を延ばすためには、それらを個々人に合った形にアレンジする必要があることにも気づく。そこで、坪井は2016年に満を持して、世の中にある優良なコンテンツを個々人に合わせた形に繋ぐとともに、障害を負うことのない予防的なメンテナンスを行う文化を創るためLink Function Projectを立ち上げる。
体の歪みや食事・生活環境を整えた上での運動をサポートするサービスは評判を呼び、福岡を中心に九州で10店舗にまで拡大。そして、整体・運動・食事・栄養・メンタルの一貫性のある独自メソッド（KIZUKIメソッドと命名）を伝授すべく、セラピスト・ヨガインストラクターの育成事業を展開。さらに、オーガニック食品の開発も計画している。また、コロナ禍をきっかけに、来店しなくても腸内デトックスなどの健康指導を行えるように自社ECサイトを充実させた。
課題は企業の健康経営への積極的な参入や非来店型サービスの増強と語る坪井さん。高い志と情熱をもって、心身の予防的なメンテナンスと健康経営の浸透に取り組む坪井さんの更なる活躍に期待したい。
［日経産業新聞2021年12月3日付］
キャリアチェンジサロン 代表
リソウル株式会社 代表取締役
多摩大学大学院 客員教授
一般社団法人中小企業個人情報セキュリティー推進協会 代表理事
田中 勇一 たなか ゆういち
京都大学理学部卒業後、住友銀行（現三井住友銀行）入社。米国カーネギーメロン大学にて MBA 取得。帰国後、銀行のALM業務に携わったのち、ビジネススクール運営会社に転職し、人材・組織開発コンサルティング会社の立ち上げに参画。その後、経営人材の紹介をコアとする成長事業支援会社を経て、新銀行東京設立プロジェクト草創期に2年間携わり、採用統括責任者として 5,000 人以上の応募があった公募採用で陣頭指揮をとり、銀行立ち上げに大きく貢献する。
現在は、リソウル株式会社を設立し、大手GMSの銀行設立プロジェクト参画、法人向けの人事・採用コンサルティングや経営相談、個人向けには起業支援、転職支援、キャリアカウンセリング等に取り組む。2010年4月には日本初の社会起業家育成のビジネススクールである「社会起業大学」を設立し、グローバルに活躍できる社会起業家育成にも従事。
2013年4月に多摩大学大学院客員教授に就任。2016年4月に一般社団法人公益資本主義推進協議会副会長に就任。2021年11月に一般社団法人中小企業個人情報セキュリティー推進協会代表理事に就任。これまでに1万人を超えるキャリアカウンセリングを実施し、多くの人の自己実現に貢献。
主な共著に「たかがＭＢＡされどＭＢＡ」「やりたいことはよくわかりませんが、私の適職教えてください！」がある。
将来の夢は理想の中高一貫教育を実践する学校の設立。
