こんにちは。
事務局の櫻井正則が担当します、第30回目の事務局通信。
最後までご一読頂ければ幸いです。
※事務局通信は、キャリアチェンジサロンのセミナーやメールプログラムにお申込みいただいた方にキャリア関連のことやキャリアチェンジサロンの様子についてお送りしております。
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「キャリアとは」
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キャリアチェンジサロン会員の皆様に、こんなタイトルで文章を書いても釈迦に説法と言うことになり、「そんなの分かっているよ」言われてしまうかも知れませんね。
今回はお恥ずかしながら、自らの体験を書いてみようと思っています。
そんな話なら…とスマホを閉じる前に(笑)、少々お付き合いを頂けたら幸いです。
「キャリアとは?」とネットで調べますと、大体同じような説明が書いてあります。
そして「キャリアを積む」ということは、仕事の経験を積むという事だけではなく、その仕事に取り組むプロセスの中で、身につけていく技術・知識・経験と書かれてありました。
その様に身につけたものをチェンジするという事は…いや、あるいは身につけたものを強みに、より価値のある仕事にチェンジしていく、と言う方が正しいですかね。
大した経験のない私ですが、30歳の時に人生で大きなキャリアチェンジがありました。
私は小学校の頃から映像に興味があり、私の年代では当時8ミリカメラと言うもので映像を撮っていました。
カメラもフィルムも、そして現像をするにもお金が掛かり、小遣いは全てそれで消えていきました。
今ではスマホで8K動画だって撮れる時代で、誠に羨ましい限りです。
それほど映像が好きだった私は、中学で短編映画を撮り、高校で長編映画を2本撮り、当たり前のように映画の専門学校に通って、そこでは16ミリ映画を撮らせてもらいました。
卒業して、日活の助監督で1回仕事を頂き、TBS系列の昼のドラマの撮影現場で、制作進行と助監督として、かつての名だたる俳優さんたちの現場で仕事をさせて頂きました。
その後はどうしても自分で創りたくて、先輩たちの折角の誘いを全て断って、自主映画を製作しました。
若気の至りと言ってしまえばそれまでですが、それはそれは自分勝手な生き方で、キャリアを積むどころではありません。
それこそ「俺が映画の世界を変えてやる。」くらいの、どうしようもない傲慢さで突き進んでいましたが、やがて鳴かず飛ばずの中で、人生の選択として就職せざるを得ない年代となっていきました。
精神障がい者の方の社会復帰施設の職員となったのはその様な時、丁度30歳という人生の節目でした。
当然ここでは映像でのキャリアなど活かせるはずもない、と思いながら働いていたのですが、そこで衝撃的なエピソードや出会いが幾つも持ち上がってきました。
私の想像を遥かに超えるドラマが、目の前で起こりました。
私の創作の意欲が沸々と湧き上がってくる様な感覚に、自分自身が驚いていました。
全く創作とは縁もゆかりもないと思ったこの作業場で、正に人間ドラマが展開している!! そう感じました。
丁度その時に、私が映画や演劇をやってきていた人間だと知っていたケースワーカーから、東京都の「心の健康フェスティバル」にボランティア参加してみないかと誘われました。
「心の健康フェスティバル」と言うのは、精神保健福祉に関わるスタッフや家族、当事者が参加して行われるイベントで、いわば関係者の文化祭の様なものです。
右も左も分からぬままに会議に参加してみて、この分野がいかに世間一般の人たちに知られていないかという事が分かりました。
「ここなら私が培ってきたキャリアが使えて、関係者だけではない、もっと多くの一般のお客様に価値が提供できる」と、初めての参加ながら総合演出という立場で、毎年一回の公演を基軸に、精神保健福祉分野の一般の方々への普及啓発活動として、約10年間の長きにわたってこのイベントを支えることができました。
こうしてみると、自分が積んできたキャリアが活かされる場所と言うのは、実はあまり自らがキャッチできない場所に植わっているのかも知れない。
こんなところは私のいる場所ではないのではないか? と思われる中に、実は転がっているのかも知れませんね。
そう考えると、「キャリア」と言うのは、その仕事に取り組むプロセスの中で、身につけていく技術・知識・経験に加えて、人間性を磨いていくこと、そしてプライベートも含めた自分自身の生き方を磨いていく事なのかも知れません。
何しろ私自身は、精神障がいをお持ちの方々と仕事をすることで、自分では到底得られない沢山の事を彼らから学ぶことが出来たのですから。
正に自分自身の人生のチェンジでした。
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キャリアチェンジサロン運営事務局
櫻井 正則(さくらい まさのり)
20代から演劇の作・演出家として何十本もの創作劇を上演。
30歳の時に、精神障がい者の社会復帰施設での彼らとの出会いから、こんな世界があるのかと目覚め、以後その道に進み、仕事の傍ら10年間東京都での「心の健康フェスティバル」総合演出を担当。
6年間地域のエッセンシャルワーカーの若手の繋がりを主催。
50歳で精神障がい者に特化のe-ラーニングを事業としたNPO法人「Leaves of Grass」を立ち上げる。
2020年12月に60歳で職場を定年退職。
2021年2月にITアプリを導入してメンタルヘルスケアを支援する一般社団法人「リプラボ」を立ち上げる。
その他に狛江市のNPO法人「狛江さつき会」の理事も兼務。
現在調布の自宅と埼玉県小川町の事務所を行ったり来たりの生活で、小川町では日本ミツバチのチーズケーキ販売の事業を展開すると同時に、障がい者の方に活版印刷を教えて、ユネスコ無形文化遺産の和紙で名刺づくりを始めている。
雇用環境整備士資格(Ⅱ種)取得
■NPO法人Leavess of Grass
法人URL:%url5%(http://lognet.jp/)
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